2015年12月27日

たのめナインを入手

 ゲームマーケット秋の新作もいくつかショップ委託されるようになり、評価も出回ってきたのでいくつか「これは良さそうだ」と思ったモノをポチったので適宜備忘録代わりに紹介していく。

 まず1つ目はするめデイズさんの『たのめナイン』
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 居酒屋を舞台に、3つのルールに従って奢り・奢られで競う。
 その3つのルールは、
1.ひとつの店では同じ料理を注文してはならない
2.合計金額をキリ番にできたらその前の人間が金を払う
3.9つすべての料理を注文できたら他全員がワリカン

 商品は100円〜900円の9品。これをノットフォローと言うか、同じ商品は出したらダメのルールで出していく。
1.手札がすべて注文済みになって出せない場合は「おあいそ!」と言って引き取らなければならない。また、出せるカードが手札にあるのならば出さなくてはいけない。
2.注文金額が2000円以上でキリ番になったら、キリ番にできた人の直前の手番の人が引き取る。キリ番にできた人はその引取りの方に「ゴチです!」とにこやかに感謝する。
3.キリ番にならず、料理も被らず9品目を出せた場合は、これ以上注文できないので「たのめナイン!」と宣言してその9枚を他のプレイヤーにワリカンとして配る。

 勝敗は引き取ったカードの金額ではなく、枚数で勝負する。
 一番少ない人が優勝だが、どちらかと言えば負けを決めるゲームなので、一番引き取った方に全員で「ごちそうさまでした!」と感謝するまでが1ゲーム。

 テーマがゲームの内容と合っているので、必ず発声込みでプレイしたいゲーム。発声要素をまとめたカードも添付されている。
 ルールもわかりやすく、説明も漫画になっているので非常に理解しやすいと思う。
 ベテランゲーマーには軽すぎるだろうけれど、ゲーム会以外のボドゲを知らない面子にもインスト簡単特殊カードは2枚(プロモ入りで3枚)だけなのでプレイが容易と言う点は評価できると思う。

 カードはポーカーサイズ。箱は『犯人は踊る』などと同じサイズきっちりの箱なので、カードスリーブは不可。
 まぁ、あと個人的には、居酒屋で餃子はともかく、チャーハンを頼む人間はまだ見た事がないくらいか。

 するめデイズさんのたのめナイン紹介は『こちら
 他にも『擬音フェスティバル』や『曖昧フェイバリットシングス』はゲーマーにも評価が高いので興味があれば見てもらえれば良いかと。
posted by RAYJACK at 13:54 | Comment(0) | 購入したゲーム

2015年12月08日

トリックテイクをはじめましょう

 ※ これは、Trick-taking games Advent Calendar 2015企画の12月8日にお邪魔した記事です。

 はじめまして。
 こちらでは、実際に私が参加している身内のクローズボードゲーム会にて、初めてトリックテイキングに触れる方々にインストをした事例の話をさせていただきます。
 私は下手の横好きという奴でトリックテイクは好きなのですが、トリックテイクというものは入口の部分が大変つまずきやすいと思っています。
 ですので、インストするにあたり次もやってもらえるように、そこをどう乗り越えるか考え、実行したレポートになります。

 0.参加メンバーについて
 大体2ヶ月に1回開催されるボードゲーム会のメンバー。
 『5本のきゅうり』は布教済みでプレイ経験もある。それ以外のトリックテイクはたぶん未プレイ。『5本のきゅうり』もトリックテイクとの認識はない様子。

 1.ゲーム選び
 インストに使うゲームは『ウィザード・エクストリーム』を選択。
extreme.jpg
 簡単に説明すると、以前に『七つの印』のタイトルで国内流通していたビット系のトリックテイクです。
 スートは5色、ランクは1〜15、配り切り、切り札あり(スート固定)、妨害者は今回は扱わず。
 ビット系トリックテイキングの中でも、トリックを取るスートまで指定してビットする難度の高いゲームではあるものの、妨害者以外はかなりシンプルなので気に入っているゲームです。

 まずはなるべく癖のないトリックテイクを体験してもらう事を第一として、いわゆる変態トリテを除外。
 初心者枠の『スカルキング』と迷ったものの、特殊カードの説明を省きたかったので今回は落選。
 また、アピール力で言えば『銀のタロット』も候補だったものの、得点計算とその把握が面倒なのでこちらも今回はパス。
 あと、すごろくやさんの覚えたてゲーム大会で行われている『アルティメット』も考慮したものの、トランプを使うよりも、専用カードのわかりやすさと、面白そう感を大事にしました。

 2.トリックテイクが「難しい」と思われるポイント
 正確に言えば、トリックテイクは「難しい」というよりは「良くわからない」か。

 まず第一に用語が特殊というか、耳慣れない。
 スートは何となくわかるものの「リードカード? ああ、親がリーダーで、そのリーダーが出したカードってことね」となり、
 マストフォローに至っては「マストは必ず、フォローは……追従? フォロミー? ああ、先頭に付いてこれないと脱落するのね」と、脳内をジャンヌダルクが駆け抜けていく始末。
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 その辺は以前に拙ブログで「トリックテイキングとは?」なる項目を設けたので割愛します。
 専門用語使わなくても、十分説明はできますしね。

 もうひとつ、トリックテイクの根幹であるマストフォローのルールも複雑ではないものの、他のゲームではあまり見かけないシステムであり、なぜそうするのか?と聞かれても「ルールだから」としか答えようがないのもあります。
 さらに、いざやってみると何を出したらいいのか良くわからぬまま、相手によって一方的に出せるカードを決められてしまい、そのまま機械的に出すだけの「わからん殺し」されて終わってしまう事が往々にしてあるわけで……。
 この見通しがさっぱり立たないもやもや感のまま終わってしまうのをどう対応するべきか。

 色々と考えたものの、やはり段階を踏んで理解を深めてもらうしかないというありきたりな結論に落ち着く。
 自転車の乗り方みたいなもので、原則さえ理解してしまえば何とかなるだろうと。
 そして、初回のインストで目指すところは、自分で手札と場をコントロールしている感覚を味わってもらう事とする。それこそがトリックテイクの醍醐味だと思っている。

 3.実際にインストをしてみた
 当日、一通りゲームをプレイした後で「ちょっとトリックテイキングの世界に触れてみて下さいな」と用意していた『ウィザード・エクストリーム』を取り出す。
 今日はトリックテイクと言う名前だけでも覚えてくれればいいですよとか、安ホストみたいな会話を交えつつ、トリックテイク薀蓄トークをマクラにする。

第一段階:マストフォローの理解と把握
 まずはマストフォローの原則を理解してもらう為に、カードを1人7枚ほど配り出し方を説明する。
 半分の1人7枚にしたのは5本のきゅうりでの馴染み具合と、それくらいが手札にバリエーションがありつつダレない長さで終わるんじゃないかとの判断。

 親(リーダー)が出した色と同じ色のカードを出すのが原則、手札にその色がない場合は必ず「ないので」と宣言して別の色のカードを捨て札にして下さい、と説明。
 「別の色のカードが出せる」と言ってしまうとカードをフォローした時との区別が付かないので勝負に参加できないことの説明した上で、理解しやすくするためにきちんと「捨て札にする」と明言。
 この「ないので」宣言はすごろくやさんのイベントで行われているルール。これが実にわかりやすかったので真似させてもらった。

 あとは、取った札を手札に入れないことに気をつけつつ、何回勝った(トリックを取った)かわかるようにしてもらった。
 プレイの様子を見ながら、手札からなるべくスート(色)の種類を減らす事の大切さを説明。下手に全色あるより偏っていた方が選択肢が広がることを理解してもらえた模様。

第二段階:切り札の導入と把握
 第一段階で出し方を理解してもらったら、次は1人15枚配りきりった上で「ないので」で出しても勝てる例外的な『切り札』の説明を行う。
 エクストリームの切り札は赤色で固定なのでわかりやすい。
 この時にカードは各1〜15を全て配りきったのを重ねて説明した上で「ないので」で切り札が出た場合はリードカードより優先されるので、たとえ15を出しても必ず勝てるわけではない事を理解してもらう。
 また、初手に切り札を出した場合の「切り札狩り」の説明も行う。
 リードで切り札を出されてしまうと、それが低いランクのカードでも、自分の切り札を使わされてしまう苦しさもまた醍醐味。

第三段階:ビットの導入
 これまでの段階だと、単純に配られたカードの内容でトリックを取れる数の有利不利が出てしまうので、ここからが本番としてビットを導入する。

 今回はトリックを取れる色までは指定せずに、配られた手札を見て切り札による勝利回数のブレも踏まえた上で、何勝できるか宣言してその数だけチップを取ってもらう。
 この時にフレーバーを差し入れるとしたら「みなさんは予言者となって、手札である各陣営の勝ち負けを予言してもらいます」と言ったところか。
 1プレイで15回勝負するので、全員が宣言した数の合計が15より上下した場合は、どこかで狂いが生じることも説明。

 トリックを取るごとにチップを返していき、宣言した数より多かったり少なかったりした場合はその差分を失点とするルールでプレイを行う。
 第三段階に入ってようやく、トリックテイキングの楽しみである手札のコントロール、場のコントロールを体験してもらえたと思う。
 さすがに色を指定してまでは難しいので、インストはここまで。
 みんな大きな失点もなくプレイをこなす事ができたので、トリックテイクの入口でつまずく事の回避は成功したかなと思う。

 4.インストが終わって
 インストでだいぶ理解が進んだ様子だったので、続けて変態トリテの一つである『ボトルインプ』をプレイしたものの、色と数字の関係とボトルの移動が把握しきれずぐだぐだになってしまった。
 基本の出し方がわかっても、一足飛びで変態トリテにはいけないものですね。反省。
 別のトリテに触れてみたいという意見もあったので感触としては拒絶はされなかったかな、と思いたいところですが、さてさて……。もし、次もトリックテイクをやるとしたら『スカルキング』か『銀のタロット』でしょうか。
 
 妙に長くなってしまいましたが、初めてトリックテイクに触れる人に対してどのように考えて、準備してインストを行ったかのレポートは以上になります。
 ありがとうございました。

 Trick-taking games Advent Calendar 2015、9日目はMoBGAMESの宮野さんによります「偏食のトリックテイク」です。
 カードを伏せて出す事にこだわりを感じるデザイナーの宮野さんが、カードを表にして出すトリテでどんな話をするのか、私も楽しみです。
posted by RAYJACK at 16:37 | Comment(0) | ボドゲ関連