2017年08月07日

オタクの異常な憎悪

 または私は如何にして信奉するのを止めてアンチに身を落とすようになったか

 私はボードゲーム界隈において、アンチグループSNEである。
 すでにツイッターでもちょくちょく噛み付いてはいるが、なぜアンチに変化したのかという個人的な逆恨みを備忘録としてまとめる。正直、チラ裏以下の戯言である。

◆最初はグループSNE信奉者

 私が最初にグループSNEという存在を知ったのは『実践!!RPGゲームマスター道』という書籍。
 これは、角川からスニーカーゲーム文庫が発刊される前にTRPGとはなんぞやという紹介本であり、TRPGを知るきっかけとなった本である。
 おそらくシステムはD&Dであろうがシステムには触れず、リプレイ形式でセッションの進め方とGMがどのように考えているのかからアプローチした興味深い一冊であった。
 残念ながら当時はソードワールドの入手がうまくいかず、周囲にプレイできる環境もなかったので『ガープス』のキャラクターを大量生産するくらいしかできなかったのも懐かしい思い出。
 『妖魔夜行』で妖怪作りまくるの楽しかったなぁ。

 その後、RPGマガジンも取り寄せなしで書店購入できるようになり、他のルールブックも買い揃えるなどして、Niftyのオンラインセッションを中心にプレイ。
 ちょうど90年代末期、番長学園・熱血専用!・天羅万象などロールプレイ重視のシステムが出回った過渡期。
 その頃に、F.E.A.R.のシステムも見かけたが『エルジェネシス』シリーズのランダムテンプレートがあまりにも阿漕なガチャ商法にしか見えず切り捨て。どっぷりとSNE信奉者だった。

◆TRPG冬の時代

 1990年代末期から2000年代初頭にかけてのいわゆるTRPG冬の時代。『マジック・ザ・ギャザリング』の人気に押されて「RPGマガジン」が「ゲームぎゃざ」として魂を売った時代の話。
 ガープス熱が『サイオニクス』で冷めてしまい、続いて出た『サイバーパンク』も世界観が何もなく非常に使いづらくスルー。
 リプレイで展開していた『ガープス・ルナル』の第三部が個人的にはしょんぼりな結果で終了してしまい、遅れて展開された『ガープス・ドラゴンマーク』はヒーローと一般人という2役ロールの入れ子構造SFで「『レレレ』かよ!」と拒絶。コレジャナイ。
 その後グループSNEはTRPG関連に目立った展開を見せないまま『モンスターコレクション2』を本格展開させるなどカードゲームに全力投球する。
 当時の私はこれをTRPG業界を捨て、流行に乗って儲かるTCGへの逃亡、裏切りと判断。結局、ここでTRPGとの繋がりが断絶してしまい、実質的な引退となる。

◆ボードゲーム界隈に移住

 時は流れて2010年。
 ニコニコ動画においてTRPG含めた電源不要系が流行になり、私の観測範囲にも入るようになる。
 その中で『アイドルマスター』のキャラクターを使った「卓ゲM@ster」動画がボードゲーム界隈への架け橋となり、色々なドイツボードゲームを収集するようになる。
 TRPGもニコニコ動画で展開されるセッションによって復活の兆しを見せていたが、私にはすでに関係ない世界なのでもっぱら見る専。『クトゥルフ神話TRPG』がこんなに流行るなんて予想もしなかったよ。

 ともあれ『カルカソンヌ』『チケットトゥライド』『ドミニオン』などの名作も日本語ルールで手軽に購入できる環境に、着実にボードゲーム界隈もプレイヤー人口を増やしているなーと感じていたのだが……。

◆グループSNE襲来

 そんな折、グループSNEが、2013年の夏に『タルギ』の日本語版と『ゴーストハンター13タイルゲーム』を引っさげてボードゲーム界隈に首を突っ込んできたのである。
 今度はボードゲームがブームだからいっちょかみしにきたのかよと、この段階ですでに否定的。

 なぜか、昨今のボードゲーム業界の盛り上がりを安田氏は「ぼくらが『トレインレイダー』や『マーメイドレイン』を作っていた流れがようやく日本にも広がってきた」と我の手柄のようにほざく。(ソースはこちら
 いえ、そんな国産ゲームなんぞちっとも話題になってません、知られてません、関係ありません、お前は何を言っているんだ?と心の中のミルコ・クロコップも呆れかえる。

 で、その記事にある『ゴーストハンター13』の紹介も「今はなきアバロン・ヒル社から発売された『ビトレイアル 丘の上の裏切り者の館(以下、ビトレイアル)』の、タイルをめくってそこで事件が起こって、というシステムが独創的で斬新で大好きだったので、その形をアイデアの元としておもしろいゲームを作ろうと思った」と、堂々と海外ゲームのパクり本歌取り宣言。※8/8 パクりの表現を修正
 そりゃ『トレインレイダー』も『マーメイドレイン』も元ネタの匂いを消しきれなかったわけだし、今までもそうやってゲーム作っていたのだろうからこれも当然なのかも知れないが、少々気分の良いものではない。

 『タルギ』についても、デザイナーのA・シュタイガーに「何度も『タルギ』の日本語版を出すなら版権交渉はコスモス社にしてくれと言ったのに、極東のビジネスマンはエッセンゲームフェアで直接会議を主張してきて、ムカムカした(意訳)」のような記事を書かれる始末。(ソースはこちら(ドイツ語))
 そのせいかは知らないが『タルギ』の日本語版は再販情報もなくやたらと高騰中。なんという全方位迷惑。

 あとは、グループSNEと言えば、もはや名物となった海外ゲームをリメイクする際にデザインを変えるスタイル。
 友野氏も「絵に関しては新規&ライト層開拓でああしている」とコメントしているが、これが既存のボードゲームユーザー層からは大ブーイング。
 もっとも、不満を持っているのは一部との認識なのでこれからも変わることはないだろうが、切り捨てられる側のこれまでのユーザーとしては非常に気分がよろしくない。
 あとリメイクはいいが、本来のゲームとボードのマス目すら違うってのはゲームとして大丈夫なの? ちゃんとデザイナーの許可を取ってるの?とタルギの一件からすると不安すらある。

 結局、ボードゲームにも業界にも関係者にも敬意を感じられずに「今ブームのボードゲーム界隈を食い散らかして、収益悪くなればまた捨てて逃げるんだろ?」という目でしか見れず「余計なことをせずにさっさとお引取り下さい」という気持ちが、アンチとしての源泉である。
posted by RAYJACK at 16:19 | Comment(2) | ボドゲ関連
この記事へのコメント
実に共感できる内容でした。
グループSNEを率いる安田均氏は、日本におけるアナログゲーム界の重鎮の一人といっても過言でないと思います。TRPG黎明期においてウォーロックが果たした役割は極めて大きく、あらためて読み返しても、その内容の充実ぶりに驚かされます(どこぞのリプレイばっかりの雑誌は見習ってほしい)。そんな彼がグループSNEを設立した時、私は海外のゲームに負けない国産のゲームが出ることに期待を抱いてました。ですがそんな思いも脆くも崩れ去ります。
結局のところ、グループSNEが独自に開発し、ヒットした作品は「ソード・ワールド」だけです。ロードス島戦記もヒットはしましたが、小説の内容はD&Dを使ったリプレイとのことですので、あえて取り挙げませんでした。
ボードゲームに至っては目新しいものは何もありません。「ブラインド・ミトス」などは話題にもなりませんでした。「ソード・ワールド2.0カードアドベンチャー」も、やっつけ仕事感が拭えない内容でお粗末です。ゴーストハンターのボードゲームは運と技術のバランスがあまりに悪く、しかもトランプを使うのにスートは関係無いという謎仕様で意味がわかりません。1〜10の番号が書かれただけのカードでは駄目だったのでしょうか。
私が歯痒く思うのは、誰よりもゲームを理解しているであろうSNEのメンバーが、中途半端な作品しか生み出していないという現実に対してです。しかも海外の作品をローカライズする際、原作に対する敬意が感じられない点も問題があります。
1つだけ主様と意見が異なる点があります。私は他者の作品を参考とするのはパクリでは無いという意見です。パクリというのは要素をそっくりそのまま流用することだと思います。ゴーストハンターがパクリというのであれば、ダンジョンクエストはデスメイズのパクリだし、ディセントはビトレイアルのパクリです。しかし、誰もパクリだとは言いません。私が思うに、他者の作品を参考にするのであれば、それによって作られた作品は原作を越えなければなりません。ゴーストハンターがビトレイアルを手本にしたのなら、それよりもさらに完成度が上がって当然だと考えます。ですがゴーストハンターはそうはなりませんでした。むしろ逆に劣化したとしか思えません。
正直な話、グループSNEがあっても無くても、現状にあまり影響を与えないと思います。海外のゲームをローカライズするメーカーは他にもありますし、一般の人達の間でもルールの翻訳が進んでいます。国産のゲームも随分と質の良いものが増えてきました。この流れを維持していくことが、我々オタクの果たすべき使命だと思うのです。
長文失礼しました。
Posted by アンチSNE at 2017年08月07日 22:14
>アンチSNEさん

コメントありがとうございます。
そうですね、パクリというのは言葉が悪かったですね。ご指摘ありがとうございます。
少々ビトレイアルのデザイナーへの敬意を感じない文章に見えてしまい、創作集団がそれでいいのか?という気持ちが先走ってしまったようです。言い過ぎであった事を謝罪します。

安田均氏のパイオニアとしての業績は確かなものですし、それは疑いの余地もないのですが、グループSNEがオリジナルで出しているボードゲームが現在のボードゲーム環境において十分なレベルに届いているか?となると少々疑問と言わざるを得ませんものね……。

まぁ、たとえデザインが気に食わなかったとしてもゲームには罪はないですし、我々のできる事はゲームを楽しみつつこの盛り上がりが続いていく事を願うだけですものね。
ありがとうございました。
Posted by RAYJACK at 2017年08月08日 04:37
コメントを書く
お名前:

コメント: