海外(主にヨーロッパ)ではメジャーだけど、日本ではマイナーなトリックテイキングゲーム。
日本にもトランプを使った「ツーテンジャック」や「ナポレオン」はあるが、どれが強くて、どれが切り札で、どれが何点かなどがすぐには理解し辛く、ローカルルールも多いため敷居は高いかな。
他のトリックテイクだとWindowsにも「ハーツ」が付属されているが、ルールを理解しても何がなんだかわからないままただ失点だけ重ねさせられる印象で、正直苦手。
専門用語も多く、ゲーム内容も出せるカードの制限がきつかったり、ある程度自動的にカードが処理されてしまうため好き嫌いは分かれると思うが、これはこれで他にはない面白さがあるので、私の持っているトリックテイキングを紹介がてら触れていこうかなと。
もっとも大した事も書けないので、のんびり不定期でやる予定。
そもそもトリックテイキングとはなんぞや?
持っているゲームの紹介の前に、トリックテイキングとは何であるかから説明しないと内容がちんぷんかんぷんになると思うので、ざっくり大雑把に説明すると…。
トリックテイキングとは、それぞれがカードを順番に出していき、一巡した段階で一番強いカードを出したプレイヤーが場に出されたカードを全て取る(テイクする)ゲーム。
この一巡の事をトリックと言うのでトリックテイキング、略してトリテ。もし、たとえばこの一巡の事をマリックと呼んでいたらマリックテイキングになっていたはず。
ゲームによって、カードの点数(失点)をやり取りしたり、事前に宣言した回数トリックを取ったりと目的が変わる。
他の特徴と専門用語として、トリックの一番最初に出されたカードを「リード」と言い、可能ならばこのリードと同じスート(色やマーク)を“絶対に”出さなくてはいけないルールが「マストフォロー」
その制限がない場合は「メイフォロー」と呼ばれ、トリックテイキングは大きくわけてこの2つに区別される。
まずこのマストフォローの原則を理解してもらわないと、ゲームが成立しないという点が普及を妨げているのかなと。
何せ、自分で判断するしかなく、ミスしたらゲームそのものが壊れてしまうし、他人に自分の出せるカードを制限されてしまうので普段ゲームに慣れていない方にとっては面食らう部分だと思う。
あとゲームによっては「切り札」があり、マストフォローのルールでもそれを出す事でフォローしなくても勝てたりもするので、こればかりは慣れてもらうしかないかな、と。
トリックテイキングゲーム 初級編
・五本のきゅうり(3〜6人 適正4〜5人)
スート:なし 切り札:なし フォロー:メイフォロー
購入しましたついでの紹介はこちら。
このゲームはスート(色・マーク)なしのランク(数字)だけ、なのでフォローは考えなくてOK。
手番では場に出されている数字以上のカードを出していき、一番大きい数字を出したプレイヤーがトリックを取る。
もし大きい数字が出せないか、出したくない場合は手札の中で一番小さい数字のカードを出して降りる。
で、このゲームの目的は、最後の7ラウンド目のトリックを取らない(勝たない)ことなので少し捻りが効いている。
トリックの取り方、手札の調整の仕方など、トリックテイクをやる上の練習にはなるかな、と。
・ウィザード(3〜6人 適正4〜5人)
スート:4つ 切り札:毎回変わる フォロー:マストフォロー
トリックテイクでは一番オーソドックなの、かな?
カードはトランプに最強のウィザードと最弱のジェスターが各4枚入っているだけ。
100円ショップで色つきジョーカーとモノクロジョーカーが入っているトランプを4個買えば代用できる。
このゲームの特徴はラウンドごとに手札が増えていくのと、切り札のスートはラウンド事に変わること、いくつトリックが取れるか事前に予言(ビット)すること、ウィザードとジェスターはマストフォローの原則外であることである。
手順をおって説明すると、まず1ラウンド目は1枚の手札が配られ、配り終えたら山札の一番上がめくられ、そのスートが切り札となる。全員が手札を確認したら親の左隣から順番にこのラウンドはいくつトリックが取れるのか宣言し、全員が宣言を終えたら手札がなくなるまでトリックを行う。
宣言通りにトリックを取れたらまず20点。そして取ったトリック数×10点が加算される。もし、宣言通りにトリックが取れなかった場合は、宣言と獲得トリックの差×10点の失点となる。
そして2ラウンド目は2枚の手札が配られ…と繰り返し、60枚を配りきるまでの10〜20ラウンド行う。
ウィザードは先に出した人が勝ち、ジェスターは無条件で負ける。ただし全員がジェスターを出した場合にのみ、一番最初にジェスターを出した人が勝ってしまう。これらはマストフォローの原則に従わないので、手札に出せるカードがあっても出す事ができる。
まぁ、正直6人でも10ラウンド掛かるため、1ラウンドごとに2枚ずつ増やす短縮ルールがオススメ。4人プレイ時だけ1ラウンド目だけ1枚で、次から2枚ずつ増やして配る。
とはいえ、今はこれ以外のトリックテイクの方が面白いと言う評価なので、正直出番はない。
例えば、このウィザードを改良?した『スカルキング』とか。
スカルキングの紹介はこちらから。
ウィザードとの違いは、手札が10枚までの10ラウンド制、切り札は黒のスートで固定、いくつラウンドが取れるかのビットは全員が同時に行う、ウィザード代わりの海賊、ジェスター代わりの逃走の他、特殊カードが追加。
得点方式での変更は0ビットの的中はウィザードでは基本点の20点だけだが、スカルキングでは現在のラウンド×10点が得られるのと、特殊カードのボーナス点によって最後まで逆転の可能性がある。
特殊カードが多いので厳密な意味での予測は困難なのと、残念ながら結果を紙に書くと言う部分は脱却しきれていないが、もしウィザードをやるならばこちらをオススメかな?
・銀のタロット(3〜4人)
スート:4色 切り札:なし フォロー:マストフォロー
1990年代にエニックスからやたら出ていたカードゲーム・ボードゲームのうちの1つ。
『ドラゴンクエストオールスターズ』はどう見ても『はげたかの餌食』です、本当にありがとうございました。…と、今なら到底許されない事をしていたシリーズだが、この銀のタロットも例に漏れず『ドラゴンマスター』と言うトリックテイクゲームを簡略化(劣化?)したパクりなのは、剣を持っているアリーナのカードと共に突っ込みの対象になっていた。 箱の裏面にある「日本では初めての本格トリックテイキングゲーム!」と言う部分も突っ込むべきだろうか。
カードは1〜9までの数字で、スートは色で区別され4色。
そして、どのカードを取ったら失点となるのか条件が書かれた銀のタロットが5枚。
塔:緑の7を取ると失点 死神:紫のカードを取るたびに失点
月:最初と最後のラウンドにカードを取るたびに失点
悪魔:各色の5のカードを取るたびに失点
ひいてはいけないカード:他4枚全ての失点条件を適用
ちなみに良く用いられるハウスルールは、ひいてはいけないカードを一番下にして後はランダムの5ラウンド勝負。
正直、引いたカードとめくられたカードで失点を免れなかったりするので、運の要素が高め。
原作の『ドラゴンマスター』は、親が5枚のカードのうち1枚を選び、子の失点が親の得点の形で5ラウンド行い、各プレイヤーが1回親をプレイして勝者を決める。
また、子の方は親がカードで指定した失点カードを全て取る事ができれば革命成功で失点を無効にし、全員から得点を奪った上に親の権利も奪えるのが違い。
ゲームとしてはこちらの方が面白いものの、ゲームが終わるまで5ラウンド×人数(3〜4人)必要なため、時間が掛かりすぎてだれてしまうのが問題なのでお好きな方をどうぞ。
と、長くなってきたので、その1はこれでおしまい。
続きも初心者〜中級者向けトリテを中心に持っているものを紹介しようかな、と。
2014年09月22日
トリックテイク紹介 その1
posted by RAYJACK at 19:08
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| ゲーム紹介
2014年05月17日
『コルセア』のルール紹介
作者:ライナー・クニツィア
プレイ人数:個人戦:2〜5人 チーム戦:4、6、8名
ゲーム時間:20分(実際は30〜45分程度)
ライナー・クニツィア博士の数あるゲームの1つ『コルセア』
これにはさまざまな種類があって、1番最初に出したのが『海賊(パイレーツ)』これがアラカルト・カードゲーム賞で1位を獲得。
その後『コルセア』や『略奪(ルート)』と言うタイトルで再販され、フランスのアシンクロン社から販売された『コルセア』が1番新しい商品…のハズ。
私が持っているのは、アシンクロン版(左)とハイデルベルガーの中国版(右)の『コルセア』
本来ハイデルベルガーは特徴的な細長い箱だけど、中国版は少しだけ横長の長方形の箱。でも入っているルールはドイツ語。
このタイトルは和訳ルールが誤訳レベルで誤解を招きやすく、『海賊』や『略奪』のルールとの混同などで、正しいルールで遊ばれている事が少ない事で知られているゲーム。
なにせ、販売店ですらサイトに載せているルール紹介で混同があるレベル。
正しいルールと間違いやすい点を上げておくと…
○手番にできるのはカードを引くか、出すかのどちらか片方のみ。
公開和訳ルールだとカードを引いて出すように読めてしまうが、それは間違い。
○商船に対して複数のプレイヤーが攻撃する場合は、全員が異なる色を出さなくてはいけない。
これも1つの船に対してみんなが同じ色を出して攻撃しないといけないと読めてしまう。同じ色を出さなくてはいけないのは、海賊船の増援の時。同じ海賊団同士では争えないと考えよう。
○提督カードも海賊船長カードと同様に、複数の海賊や提督が出された場合は一番最後に出されたカードが勝利する。
販売店でも混同しているルール。提督カードを出したらその場で勝利するルールは一番最初の『海賊』のルール。『コルセア』では海賊船長カードと同じ扱い。
○商船カードは、1回の手番で1枚だけ出す事ができる。
『略奪』の公開和訳では商船カードを同時に複数出港させられるような記述があるが『コルセア』では1回の手番では1枚だけしか出せない。
と、前置きが長くなってしまったけれど、ゲームの中身は基本的に数比べ。
それに引くか出すかのジレンマと、周りを見てどの商船を叩くべきか、またはいかにタイミングよく出航させるか、考えどころが色々用意されているので、漫然とプレイすると大敗北必至。
個人攻撃していくクニツィア作品には珍しいタイプのゲーム。
でも、そこかしこで商船が海賊の襲撃を受けているのを見ると実に大海賊時代と言う、ゲームとテーマがマッチしている意味で珍しいタイプのゲームと言われてるとかw
プレイヤーはそれぞれの海賊団の船を派遣できる事を考えると、資金力のある商人と考えるのが妥当かな? とりあえず、私がまとめたルールではその立場と言う事で。
pdfファイルは下の方からダウンロードできますが、簡単ににルールをまとめると。
ゲームは各自手札6枚で開始。
手番では、
・カードを1枚引く
・カードを1枚出す
のうち、どちらかを選択。
なので、カードを出してばかりだと手札が尽きてしまい、戦力補充をしている間においしい船を逃してしまうかも知れない。
とは言え、手札上限がないからと引いてばかりだと、ゲーム終了条件は「山札がなくなった後、誰か1人の手札がなくなった時」
さらに商船カードは捨て札にはできず、ゲーム終了時に手札に残った商船カードはそこに描かれている金貨分マイナス点のペナルティなので、どうにか出航させないと大量失点になるジレンマ。
襲撃する海賊団は4色(4つ)攻撃力は1枚につき2〜4まで。
1つの船に対して同じ海賊団では攻撃できないので、結果的に攻撃できるのは最大4名まで。
自分のターンにすでに出している海賊船と同色の海賊船を援軍として出す事で攻撃力を合計できる。
襲撃した次の手番までその商船に対して最大の攻撃力を維持できれば商船を獲得できる。
ただし、最大攻撃力が同点の場合には獲得できずに、単独で最大になった次の手番で獲得できる。
各色1枚しかない海賊船長は、単体では出せずにすでに置いてある同色の海賊船への援軍専用。
シタッパイレーツ「船長っ! お願いしやすっ!」
先生 船長「どぉれ」
のような感じなので、船長が先陣で乗り込む事はできない。
船長が出ると船の攻撃力は関係なしで最強。ただし、後から出された方の船長のが強いので注意。
商船の防衛専用の船長と言えるのが提督。
船長と違い足がかりの海賊船なしで出せるけれど、これも後から出した方が強いので、他の人に船長を出されて返り討ちにあわないように注意が必要。
誰にも襲われていない商船は次の自分の手番の最初に獲得可能。商船の価値は1枚につき2〜8まで。
獲得した船は、そこに関わっていたカードも含めて伏せて自分の手前に山にするので、誰がどれくらい勝っているかは記憶。
あとブラフ、はったり、口三味線も禁止されてはいないので、やり過ぎない程度にご自由にどうぞ。
あとゲーム終了時の処理として、山札がなくなった後、誰か1人の手札がなくなったら、他のプレイヤーもそれ以上手札を出す事はできなくなり、その時に場出ているカードだけで戦闘など解決する。この時、獲得条件を満たしていない船は捨て札となる。
その後で、獲得した商船の金貨から、手札に残った商船の金貨を引いた点数が一番高い人が勝利。
えらく箇条書きになってしまったけれど、押さえるべきポイント以上かな。このゲームは山札がなくなっても捨て札をシャッフルする事もないので、どの船長が出されたかは記憶しておくといいかも知れない。
最後に自分がまとめたコルセアのルールと、その巻末に乗せた海賊船長と提督をカードイラスト込みで紹介。
左側がアシンクロン版、右側がハイデルベルガー版。
フランシス・ドレーク(通称:エル・ドラケ)
イギリスの海賊・私掠船船長、海軍提督。イギリス人として初めて世界一周を成し遂げドレーク海峡・ホーン岬を発見する。スペインに対する苛烈な攻撃により無敵艦隊を破り、悪魔(エル・ドラケ)の異名を持つ。
ウィリアム・キッド(通称:キャプテン・キッド)
スコットランド生まれの私掠船・海賊船船長。処刑される直前に「自分はある場所に財宝を隠している」と叫んだ逸話から「今もどこかにキャプテン・キッドの財宝が眠っている」という伝説が発生した。
アン・ボニー
18世紀のカリブで活躍した女海賊。掟で女性の乗船が認められなかったために男装し海賊行為を行っていた。女海賊の代名詞とも言われ、同じく船に乗っていた女海賊メアリ・リードと共に多くの伝説を残している。
アドミラル・メイナード(ロバート・メイナード)
イギリスの軍艦パール号の艦長。大尉。黒ヒゲを討伐した。
日本語Wikiに個別項目がない為詳細不明。
と、ここまでは両方の版で同じなのだが、1名だけ差し替えが行われている。
ヘンリー・モーガン(左)
「海賊を裏切った海賊」と言われる「カリブの海賊」のモデルとなった海賊。カリブ最大の海賊と言われパナマの町を壊滅させるなど大いに荒らしまわる。
その後、イギリス国王からナイトの称号を与えられ、ジャマイカ島総督代行としてカリブ海の海賊を厳しく取り締まる側についた。
ブラックベアード(通称:黒ヒゲ)(右)
エドワード・ティーチと名乗り、カリブ海を荒らしまわったイギリス生まれの海賊。黒髭として登場する前のことは不明。
船を襲う時は、何振りもの剣とナイフ、数丁のピストルを身につけて現れ、あだ名となった豊かな黒髭に、麻の切れ端や、火をつけた導火線を編み込んでいた。メイナード大尉に討伐され死亡。
パイレーツオブカリビアンの影響だろうか。個人的には黒ヒゲの方がなじみがあるんだけどな。
ともあれ、ルールをまとめたpdfはこちらからどうぞ。korsar
プレイ人数:個人戦:2〜5人 チーム戦:4、6、8名
ゲーム時間:20分(実際は30〜45分程度)
ライナー・クニツィア博士の数あるゲームの1つ『コルセア』
これにはさまざまな種類があって、1番最初に出したのが『海賊(パイレーツ)』これがアラカルト・カードゲーム賞で1位を獲得。
その後『コルセア』や『略奪(ルート)』と言うタイトルで再販され、フランスのアシンクロン社から販売された『コルセア』が1番新しい商品…のハズ。
私が持っているのは、アシンクロン版(左)とハイデルベルガーの中国版(右)の『コルセア』
本来ハイデルベルガーは特徴的な細長い箱だけど、中国版は少しだけ横長の長方形の箱。でも入っているルールはドイツ語。
このタイトルは和訳ルールが誤訳レベルで誤解を招きやすく、『海賊』や『略奪』のルールとの混同などで、正しいルールで遊ばれている事が少ない事で知られているゲーム。
なにせ、販売店ですらサイトに載せているルール紹介で混同があるレベル。
正しいルールと間違いやすい点を上げておくと…
○手番にできるのはカードを引くか、出すかのどちらか片方のみ。
公開和訳ルールだとカードを引いて出すように読めてしまうが、それは間違い。
○商船に対して複数のプレイヤーが攻撃する場合は、全員が異なる色を出さなくてはいけない。
これも1つの船に対してみんなが同じ色を出して攻撃しないといけないと読めてしまう。同じ色を出さなくてはいけないのは、海賊船の増援の時。同じ海賊団同士では争えないと考えよう。
○提督カードも海賊船長カードと同様に、複数の海賊や提督が出された場合は一番最後に出されたカードが勝利する。
販売店でも混同しているルール。提督カードを出したらその場で勝利するルールは一番最初の『海賊』のルール。『コルセア』では海賊船長カードと同じ扱い。
○商船カードは、1回の手番で1枚だけ出す事ができる。
『略奪』の公開和訳では商船カードを同時に複数出港させられるような記述があるが『コルセア』では1回の手番では1枚だけしか出せない。
と、前置きが長くなってしまったけれど、ゲームの中身は基本的に数比べ。
それに引くか出すかのジレンマと、周りを見てどの商船を叩くべきか、またはいかにタイミングよく出航させるか、考えどころが色々用意されているので、漫然とプレイすると大敗北必至。
個人攻撃していくクニツィア作品には珍しいタイプのゲーム。
でも、そこかしこで商船が海賊の襲撃を受けているのを見ると実に大海賊時代と言う、ゲームとテーマがマッチしている意味で珍しいタイプのゲームと言われてるとかw
プレイヤーはそれぞれの海賊団の船を派遣できる事を考えると、資金力のある商人と考えるのが妥当かな? とりあえず、私がまとめたルールではその立場と言う事で。
pdfファイルは下の方からダウンロードできますが、簡単ににルールをまとめると。
ゲームは各自手札6枚で開始。
手番では、
・カードを1枚引く
・カードを1枚出す
のうち、どちらかを選択。
なので、カードを出してばかりだと手札が尽きてしまい、戦力補充をしている間においしい船を逃してしまうかも知れない。
とは言え、手札上限がないからと引いてばかりだと、ゲーム終了条件は「山札がなくなった後、誰か1人の手札がなくなった時」
さらに商船カードは捨て札にはできず、ゲーム終了時に手札に残った商船カードはそこに描かれている金貨分マイナス点のペナルティなので、どうにか出航させないと大量失点になるジレンマ。
襲撃する海賊団は4色(4つ)攻撃力は1枚につき2〜4まで。
1つの船に対して同じ海賊団では攻撃できないので、結果的に攻撃できるのは最大4名まで。
自分のターンにすでに出している海賊船と同色の海賊船を援軍として出す事で攻撃力を合計できる。
襲撃した次の手番までその商船に対して最大の攻撃力を維持できれば商船を獲得できる。
ただし、最大攻撃力が同点の場合には獲得できずに、単独で最大になった次の手番で獲得できる。
各色1枚しかない海賊船長は、単体では出せずにすでに置いてある同色の海賊船への援軍専用。
シタッパイレーツ「船長っ! お願いしやすっ!」
のような感じなので、船長が先陣で乗り込む事はできない。
船長が出ると船の攻撃力は関係なしで最強。ただし、後から出された方の船長のが強いので注意。
商船の防衛専用の船長と言えるのが提督。
船長と違い足がかりの海賊船なしで出せるけれど、これも後から出した方が強いので、他の人に船長を出されて返り討ちにあわないように注意が必要。
誰にも襲われていない商船は次の自分の手番の最初に獲得可能。商船の価値は1枚につき2〜8まで。
獲得した船は、そこに関わっていたカードも含めて伏せて自分の手前に山にするので、誰がどれくらい勝っているかは記憶。
あとブラフ、はったり、口三味線も禁止されてはいないので、やり過ぎない程度にご自由にどうぞ。
あとゲーム終了時の処理として、山札がなくなった後、誰か1人の手札がなくなったら、他のプレイヤーもそれ以上手札を出す事はできなくなり、その時に場出ているカードだけで戦闘など解決する。この時、獲得条件を満たしていない船は捨て札となる。
その後で、獲得した商船の金貨から、手札に残った商船の金貨を引いた点数が一番高い人が勝利。
えらく箇条書きになってしまったけれど、押さえるべきポイント以上かな。このゲームは山札がなくなっても捨て札をシャッフルする事もないので、どの船長が出されたかは記憶しておくといいかも知れない。
最後に自分がまとめたコルセアのルールと、その巻末に乗せた海賊船長と提督をカードイラスト込みで紹介。
左側がアシンクロン版、右側がハイデルベルガー版。
フランシス・ドレーク(通称:エル・ドラケ)
イギリスの海賊・私掠船船長、海軍提督。イギリス人として初めて世界一周を成し遂げドレーク海峡・ホーン岬を発見する。スペインに対する苛烈な攻撃により無敵艦隊を破り、悪魔(エル・ドラケ)の異名を持つ。
ウィリアム・キッド(通称:キャプテン・キッド)
スコットランド生まれの私掠船・海賊船船長。処刑される直前に「自分はある場所に財宝を隠している」と叫んだ逸話から「今もどこかにキャプテン・キッドの財宝が眠っている」という伝説が発生した。
アン・ボニー
18世紀のカリブで活躍した女海賊。掟で女性の乗船が認められなかったために男装し海賊行為を行っていた。女海賊の代名詞とも言われ、同じく船に乗っていた女海賊メアリ・リードと共に多くの伝説を残している。
アドミラル・メイナード(ロバート・メイナード)
イギリスの軍艦パール号の艦長。大尉。黒ヒゲを討伐した。
日本語Wikiに個別項目がない為詳細不明。
と、ここまでは両方の版で同じなのだが、1名だけ差し替えが行われている。
ヘンリー・モーガン(左)
「海賊を裏切った海賊」と言われる「カリブの海賊」のモデルとなった海賊。カリブ最大の海賊と言われパナマの町を壊滅させるなど大いに荒らしまわる。
その後、イギリス国王からナイトの称号を与えられ、ジャマイカ島総督代行としてカリブ海の海賊を厳しく取り締まる側についた。
ブラックベアード(通称:黒ヒゲ)(右)
エドワード・ティーチと名乗り、カリブ海を荒らしまわったイギリス生まれの海賊。黒髭として登場する前のことは不明。
船を襲う時は、何振りもの剣とナイフ、数丁のピストルを身につけて現れ、あだ名となった豊かな黒髭に、麻の切れ端や、火をつけた導火線を編み込んでいた。メイナード大尉に討伐され死亡。
パイレーツオブカリビアンの影響だろうか。個人的には黒ヒゲの方がなじみがあるんだけどな。
ともあれ、ルールをまとめたpdfはこちらからどうぞ。korsar
posted by RAYJACK at 20:45
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